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胃の老化と胃がんの関係

老化するとがんになりやすいという事をよく耳にします。

一言に老化といっても、さまざまな側面があります。

皮膚にシワが増えたり、目が見えにくくなったり、骨や筋肉の衰えや判断力、神経の働きの低下なども老化現象です。

もちろん胃などの消化器も老化します。

胃の内壁は、表面が粘膜で覆われています。

健康的な胃であれば、粘膜はある程度の厚みがあって光沢があります。

胃の老化は、この胃粘膜が萎縮して厚さがなく、薄くなっていく事を意味します。

粘膜が萎縮して薄くなると、その下にある血管が見えてきます。

胃壁の断面構造を見ると、内側に粘膜があり、その下にある厚い筋肉層を覆っています。

内側の粘膜も厳密には上層の粘膜と、その下の粘膜下層からできています。

粘膜下層にはたくさんの血管が走っていますが、本来ならその上を粘膜が覆っている為血管が透けたように見える事はありません。

しかし、粘膜の萎縮が進むと、下に血管が走っている様子が、内視鏡の画像ではっきり確認できるようになるのです。

老化が進み、萎縮度が高くなると、胃の内壁全体が血管だらけに見えます。

胃粘膜の萎縮は、20歳頃を過ぎると多くの人で始まり、老化の一つの目安になります。

通常は年齢を重ねるにつれて、萎縮の度合いが進んでいくからです。

その度合いには段階があり、まずC(closed)の1、2、3と進み、O(open)の1、2、3と進行していきます。

粘膜の萎縮が一定の部位に限局しているものがC、広範囲に広がっているものがOです。

CもOも1から3までの段階があり、数字が大きいほど萎縮が広がっている事を意味します。

胃は、食道から食べ物が入っていく上部の入り口である噴門と、消化した食べ物が十二指腸に出ていく出口である幽門があります。

その噴門から幽門まで広範囲につながっている萎縮がOの分類です。

1〜3は萎縮の範囲が狭いか広いかの違いです。

要するに胃粘膜の萎縮は一部に萎縮が見られるC-1から始まり、萎縮が進行すると最終的にすべての粘膜が萎縮がしているO-3に至ることになります。

この萎縮の度合いは、あくまで目安としてですがおおよその年代で区切る事もできます。

通常だと、20代で見られる萎縮はC-1、40代後半から50代くらいでC-3になります。

これが、60歳代になるとO-1くらいになり、70歳を過ぎたら、だいたいの人はO-3になるのです。

もちろんこれは平均的な目安で、食事や生活習慣をはじめとするさまざまな条件で、萎縮の度合いには個人差があります。

また、過剰なダイエットで必要な栄養が不足すると、いの粘膜をやせさせて萎縮が進行します。

胃粘膜の萎縮は胃の老化度を示すので、栄養失調で不用意に胃を老化させると、胃がんのリスクを高めてしまいかねないのです。

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